火災保険料の相場っていくら?

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火災保険の必要性は分かっていても、気になるのがやはり保険料。特に初めて火災保険に加入される方は、事前に相場を知っていたほうが検討の基準が増えて安心です。そこで、火災保険の相場と保険料の節約術を、一戸建てとマンションの両面から解説していきます。

保険料は戸建てとマンションで違うのか?

火災保険は、火災事故などに加え自然災害などによる損害を補償する保険であり、住宅を購入したら加入することが一般的です。実は、戸建てとマンションとでは、保険料に大きな差があります。その理由の1つが、【建物の構造】です。ここでは、建物の構造が保険料に影響する理由と、戸建て・マンションそれぞれの保険料の相場をご紹介します。

建物構造について

まずは、建物の構造についてご説明します。建物には、次の3つの構造があります。

  • M構造(マンション構造)
  • T構造(耐火構造)
  • H構造(非耐火構造)

それぞれの頭文字をとって「M構造」「T構造」「H構造」と名付けられています。

「M構造」は、マンションやアパートの共同住宅且つ柱がコンクリート造の建物が該当します。
「T構造」は、一戸建て且つ柱がコンクリート造・鉄骨造の建物が該当します。また、柱がいずれかに該当していなくても耐火建築物・耐火構造建築物・準耐火建築物・特定避難時間倒壊等防止建築、または省令準耐火建物が該当します。
「H構造」は、一戸建て且つT構造の条件以外が該当します。
耐火性能は、「M構造」「T構造」「H構造」の順に高く、保険料は「M構造」が一番安く、「H構造」が一番高くなります。

⇒建物構造について詳しく知りたい方はこちら

建物の構造を理解したところで、さっそく一戸建てとマンションそれぞれの火災保険料の相場を見ていきましょう。

戸建ての場合の相場

建物の構造によってどのように保険料が変わるのかをご紹介します。新築と中古に分けてそれぞれ保険料を概算しています。
<例>
居住地・・・東京都
住宅面積・・・一戸建て:80平米
建築保険金額・・・1700万円
家財保険金額・・・500万円
保険期間・・・10年

一戸建て
建物火災保険料の相場
H構造新築275,410円
(地震保険料5年を追加した場合:452,510円)
中古329,050円
(地震保険料5年を追加した場合:506,150円)
T構造新築139,920円
(地震保険料5年を追加した場合:253,780円)
中古176,040円
(地震保険料5年を追加した場合:289,900円)
  • ※東京海上日動火災保険株式会社の場合

耐火性の点からH構造(木造一戸建て)よりT構造(鉄骨一戸建て)のほうが、保険料が安いことがわかります。また、新築と中古を比較すると新築の保険料が安いこともわかりますね。新築の保険料が安い理由は「築浅割引」が適用されているからです。築浅割引とは築年数が10年未満の建物に対し保険料を割り引く制度です(※割引率は保険会社や契約条件により異なります)。
ただ、新築と中古の保険料は、築浅割引以外で比較すると実はあまり変わりません。それは、現在の火災保険の保険料は建物を、時価ではなく新価(再調達価額)で評価するのが主流だからです。つまり新価の場合、新築でも中古でも同等の建物を再築・再購入するのに必要な金額に変わりがないので、保険料もあまり変わらないのです。

新価(再調達価額) ⇒ 損害に遭った建物や家財と同等なものを再築・再購入するのに必要な金額
時価 ⇒ 経年による価値の減少や消耗分を新価から差し引いた額

仮に時価で評価した場合、保険料は下がりますが建物や家財の現在の価値を基準にして損害額が支払われるため、修理費など全額補償されなかったり、以前と同等のものを新しく建てる若しくは購入する費用が補償されなかったりします。

新価(再調達価額)の算出方法は、以下のいずれかの方法で算出します。

  • 1. 年次別指数法
    建築年および建築価額が判明している場合に、建築価額に年次別指数を乗じて算出。
  • 2. 新築費単価法
    専有面積が判明している場合に、新築費の1平方メートル単価を面積に乗じて算出。

⇒新価(再調達価額)と時価について詳しく知りたい方はこちら

マンションの場合の相場

次にマンションの場合の火災保険料の相場について見ていきましょう。
<例>
居住地・・・東京都
住宅面積・・・マンション:80平米
建築保険金額・・・1200万円
家財保険金額・・・500万円
保険期間・・・10年

マンション
建物火災保険料の相場
M構造新築89,000円
(地震保険料5年を追加した場合:176,980円)
中古101,920円
(地震保険料5年を追加した場合:189,900円)
  • ※東京海上日動火災保険株式会社の場合

新築物件でも中古物件でも保険料に大きな差はありません。つまり、保険料は新築や中古の違いよりも、建物構造の違いによって大きな差がつくことがわかります。

火災保険料に影響をあたえる4つの要素

建物構造以外にも火災保険料に影響をあたえる次の4つの要素があります。

  • 建築年月
  • 建物の所在地
  • 補償範囲
  • 保険期間

これらがどのように影響をあたえるのかを解説していきます。

建築年月について

建築年数が古い建物は、給排水設備の劣化による水濡れ事故などが起こりやすく火災保険料が高くなりやすいのに対し、建築年数が新しい建物は耐火・耐風性能等の防災機能が高く火災保険料が下がる傾向にあります。近年では、建物の築年数によって割引が適用される「築年数別割引」を導入している保険会社もあります。

建物の所在地について

保険料は建物の所在地によっても変わります。都道府県によって、自然災害の発生率や危険度、損害状況の予測が異なるためです。したがって全く同じ建築物であっても、その建物の所在地が異なるだけで火災保険料も変わっていきます。

補償範囲について

火災保険の補償は、火災(火災・落雷・破裂・爆発)による損害だけでなく、風災、水災、盗難、水濡れ、破損・汚損による損害へも適用されます。もちろん、補償内容を充実させるほど火災保険料は高くなります。
地震や噴火による津波や火災を原因とした損害については火災保険の補償対象外となるので、これらのリスクも補償したい場合は、地震保険の加入が必要となります。

補償内容補償される主な場合
火災火災、落雷、破裂・爆発により
損害が発生した場合
風災風災、雹災、雪災により
損害が発生した場合
水災水災により
損害が発生した場合
盗難・水濡れ等盗難、水濡れ、建物の外部からの物体の衝突、労働争議等に伴う破壊行為等により
損害が発生した場合
破損等上記以外の偶然な破損事故等により
損害が発生した場合

保険契約期間について

火災保険の保険契約期間は最長36年間の長期契約がありましたが、2015年10月から最長10年に短縮されました。火災保険には、保険契約期間が長いほど保険料の割引率が大きくなる長期契約割引があります。契約は1年契約から10年契約まで年単位で選ぶことができます。10年契約は1年契約に比べ約18%安く契約することができます。
※割引率は保険会社によって異なる場合があります。

⇒保険契約期間について詳しく知りたい方はこちら

火災保険料を節約するコツ

火災保険は加入が一般的ではありますが、保険料はなるべく抑えたいものです。以上でご説明してきた保険料に影響する要素をもとに、どのように節約できるかを考えていきましょう。

最も大切なのは、「補償範囲」です。
火災保険の補償範囲が広いほど保険料は高くなります。補償内容は火災リスク以外に、自然災害における風災や水災のリスクから窃盗や水濡れ、破損等の日常的に起こりうるリスクまで幅広くカバーしています。このなかから、必要のない補償を外すことにより、保険料の削減を見込めます。
例えば、水災補償はハザードマップ等を確認し不要であれば補償を外すことによって保険料も安くなります。ハザードマップ上で問題ないエリアでも水災報告はありますので、慎重にご判断ください。

「家財保険」についても、同様のことが言えます。
家財保険は衣類や食器、電化製品など住まいの建物内にある家財を守る保険です。保険会社に勧められる家財保険の保険金額は1500万円程度であることも多いようですが、本当に必要な家財の金額をしっかり計算して過度な保険金額になりすぎないように注意が必要です。また、前項で説明した長期契約による長期契約割引や、支払い回数を少なくすることによる割引なども上手に利用しましょう。

最後に「保険会社の比較」です。
同じ補償内容でも、保険会社によって保険料も補償のセットも異なるので、複数の保険会社を比較することをお勧めします。当サイトでは、ウェブサイトに条件を入力すると複数の保険会社を無料診断するサービスを提供していますが、保険会社ごとに資料を取り寄せるよりもずっと簡単に比較ができます。こういったサービスもぜひ上手に活用してみましょう。

まとめ

火災保険料は、一戸建てやマンションの建物構造や補償内容、保険契約期間などで変わりますが、どのような要素が保険料に影響するのかだけでも理解しておくと、検討がずっと楽になります。住宅の購入時や火災保険の見直しの際は、ぜひここでご紹介したような内容を踏まえて保険選びを進めていきましょう。

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