火災保険の保険期間は最長5年まで?長期契約のメリットや支払い方法を解説

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火災保険は、契約期間を最短1年から最長5年まで年単位で選ぶことができます。1年契約と長期契約では、どちらがお得になるのでしょうか。また、長期で契約する場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。

今回は、長期契約におけるメリット・デメリット、一括払いや年払いといった保険料の支払い方法について解説します。

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火災保険の契約期間で異なる割引率

火災保険は、長期契約にするほど保険料の割引率が上がります。 最長の5年契約の場合、1年契約に比べ12%安くなります。 下記の表は年数別の割引率です。割引率は保険会社によって異なるため、あくまでもひとつの目安です。

長期期間の年数別割引率
契約期間2年3年4年5年
割引率7.5%10.0%11.3%12.0%
  • ※割引率は保険会社によって異なります。
  • ※情報提供:株式会社損害保険見直し本舗
  • ※2023年5月31日現在の1年契約と比較した割引率

また、火災保険料の割引率は長期契約だけでなく支払い方法によっても変わります。 支払い方法は「一括払い」「月払い」「年払い」の3パターンがあり、割引率は「一括払い」が最も高く、「月払い」が最も低くなります。 つまり、5年契約の一括払いが最も保険料の割引率が高いです。 ただし、一度に払い込む保険料の負担は大きいので、自分にあった保険期間と支払い方法で、支払方法を選びましょう。

火災保険の契約年数は何年が多い?

火災保険の契約者は、何年で契約している人が多いのでしょうか。 損害保険料率算出機構「火災保険・地震保険の概況(2021年度)」のデータを紹介します。

火災保険 保険期間別件数(2021年度)
保険期間契約件数割合
短期(1年未満)20,9530.17%
1年3,119,28324.62%
2年2,149,28516.96%
3年331,4212.62%
4年13,1590.10%
5年5,913,71846.68%
6年8,3940.07%
7年1,1130.011%
8年7530.01%
9年4220.01%
10年1,057,0838.34%
その他54,0030.43%
不明00.00%
合計12,669,587100%
  • ※出典:損害保険料率算出機構「火災保険・地震保険の概況(2021年度)」

保険期間別の契約件数は5年(46.68%)が最も多く、次に1年(24.62%)、2年(19.96%)、10年(8.34%)、3年(2.62%)が続きます。

上記のデータには、持ち家だけでなく賃貸住宅(賃貸マンション・アパート等)も含まれています。そのため、賃貸住宅の契約期間の多くが2年ということもあり、1年と2年の件約件数が多いと考えられます。

長期契約を途中で解約したら支払った保険料はどうなる?

火災保険を長期契約したが、「引越しで家を売却することになった」「家族構成が変わったため火災保険の契約内容を見直したい」といったことも起こりえます。そのような場合、火災保険を途中で解約することは可能でしょうか。また、支払った火災保険料はどうなるのでしょうか。

結論として、火災保険の途中解約は可能です。また、長期契約の場合でも、未経過期間の保険料は返還保険料(解約返戻金)として返ってきます。
ただし、途中解約の場合は所定の料率がかかるため、実際には戻ってくる保険料が未経過期間の保険料より少なくなることや、保険契約の満期が近い場合は返還保険料がゼロになることもあります。途中解約を検討している方は、保険会社に確認しましょう。

火災保険の契約期間は2022年10月に最長5年に短縮されている

保険期間の最長契約期間は、従来最長36年でしたが、2015年10月に最長10年に、そして2022年10月には最長5年になりました。

最長契約期間が短くなっているのは、自然災害による保険金支払額が増加していること、災害リスクの上昇を保険料に織り込んだ際に、契約期間を短縮することで早く改定後の保険料を適用できることなどが理由として挙げられます。

⇒火災保険の契約期間10年を廃止して5年に短縮される理由をさらに詳しく知りたい方はこちら

まとめ

火災保険は、長期契約の一括払いが最も割引率が高いですが、一度に払い込む保険料の負担も大きくなるため、無理のない範囲で契約期間を決めましょう。

割引率は保険会社によって異なるため、複数の保険会社を比較・検討することがおすすめです。その際は、「保険スクエアbang! 火災保険」のように、一括で各保険会社に見積もり依頼をして比較できるサービスを活用するとよいでしょう。